都への想いが日増しにつのる道真さん。 ふるさとへ帰る渡り鳥の雁(かり)をうらやましく思って歌を詠んだのですが・・・。
「秋なく」の「なく」は
「鳴く」
「泣く(哭く)」
のダブルミーニングですね。
道真公の代表的な和歌のひとつですが、元は漢詩です。当時、貴族の間でカリスマ的人気だった唐の白居易(白楽天)の詩で似た雰囲気のものがありますね。道真公は「白居易LOVE♡」の人だったので、かなり影響を受けていたと思います。
ところで私たちが漢文に最も触れる機会が多いのは大学受験。漢文は受験生に毛嫌いされる科目のひとつですが、実は文系理系問わずセンター試験(現・共通テスト)での漢文はとても「おいしい」科目です。あれほど短期間で満点が狙える科目はない。理系の人でも「賢い」人は漢文のコスパのよさを知っていてしっかり準備して満点を取りにきます。数ⅡBで現状から5点10点をあげる時間と労力を考えると、必然的にそうなるということですね。
さて、次回は・・・
ある日突然、道真さんのボロ家に都からの使者が訪れます。つ、ついに都からの呼び戻しか・・・?!色めき立つ道真さん。残念ながらそうではなかったのですが、しかしこの使者こそが将来、道真さんが「天神様」という名称で呼ばれるきっかけになるキーパーソンになるとは…。
お楽しみに!
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